ある子供

恵比寿ガーデンシネマで上映中の「ある子供」を見に行きました。
e0023223_5382611.jpgこの映画は2005年カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した作品です。
定職につかず、自分より幼い少年たちを使って盗みを働き、盗品を売ってその日暮らしをしている20歳の青年ブリュノ。彼の子どもを出産した18歳の恋人ソニアが病院から退院してきても親になった実感を感じないブリュノ。しかしソニアに子どもの世話を頼まれた間に、カメラを売るように子どもを売ってしまう。ショックで倒れるソニア。そんな彼女を見て初めて自分のした罪に気づいたブリュノは必死に子供を捜し始める・・・。

監督は「ロゼッタ」でもパルムドールを受賞したダルデンヌ兄弟。
自分のことしか考えない青年ブリュノを見ていてあまりの身勝手さに
久しぶりに劇場を出て行きたくなるほど腹が立ったけど、明日生きることも考えずなんとかなるだろうと脳天気な日々を過ごす若者に雑草のようなたくましさと哀れさを感じました。
大人になれない若者の問題は、どこの国にも深刻にとらえるべき問題になっているのだと考えさせられたし、そして自分もその中の一人なのでは?と感しました。
この作品には音楽がまったくなく、音楽に近いのは携帯の着信音くらい。
ラストのかすかに見える希望が痛々しくて、音のないエンドロールの中、客席の人々の涙をすする音だけが静かに流れる。
突き刺されたようにドッと何かこみあげるものがある映画です。
落ち込んでいるときには進められないけど、たくさんの人に見てほしい
1本です。

評価 ☆☆+0.5
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by hiroko13mk | 2006-01-23 23:32 | MOVIE